よく知られている話だが、関西では〇クドナルドをマクドと言う。関東ではマックだ。
「関西ではオナニー動画のことを、オナドって呼ぶの?」と旅先で知り合ったアンちゃんがアホなことを聞いてきた。
アンちゃんは一都五県を全て制覇しているバリバリの関東人、かく言う僕は関西2府4県を股にかけてきた生粋の関西人だ。そんな二人が北海道で出会った。
僕はオナニー動画で自慰する毎日にも飽きてきて、ライブチャットサイトのポイントに注ぎ込む予定だったお金を旅費に回して、北海道に1人旅に出た。かく言うアンちゃんもまた、日常に疲れての1人旅と言うことだった。
丁度同じペンションに宿をとることになって僕たちは仲良くなったのだ。誰にも気兼ねすることのない1人旅であり、アンちゃんはかわいい子だが、ここに来なかったら会うこともなかったし、もう二度と会う機会はないと思う。その開き直りが僕の気持ちを開放的にしていた。アンちゃんに旅の目的を聞かれて、正直に「オナニー動画に飽きてきたから」と答えたのである。すると、ドン引きされるかと思いきや、アンちゃんも面白がって話に乗ってきたというわけである。
オナニー動画
翌日、僕は地球岬に来ていた。もう少し早くアンちゃんと出会ってオナニー動画について語り合っていたら僕の人生もちょっとは変わっていたかもしれない。もしかしたら、人生に行き詰まることもなく、しいては地球岬から身を投げることもなかったのだろうか。ただ、それはタラレバだ。
そんなことを思いつつ死に方を考えていると、そこにはアンちゃんがいた。彼女もまた黙って海を見下ろしていた。そんなアンちゃんからは僕と同じ匂いを感じた。彼女もまた身を投げに来たのかもしれない。
もし、アンちゃんもまた人生を終わらせに来たと言うのなら、ともに身を投げるのもいいかもしれない。旅は道連れと言うが、こうしてアンちゃんと巡り合わせてくれたのも運命なのだろう。その前に、昨日アンちゃんに言い忘れていたことがあったことを思い出した。命を絶つまでに誤解は解いておきたく、僕は彼女の背後から声をかけた。
「そんなわけあるか!じゃあ関東では、オナニー動画をオッナって言うんかい!」
オナニーをしない女性
マンコ図鑑